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元公設秘書「パーティー収入水増しによる虚偽記入を指示」 検察側冒陳要旨(下)(産経新聞)

【鳩山首相元公設秘書初公判】検察側冒陳要旨(下)

 【北海道友愛政経懇話会収支報告書での虚偽記載の経緯】

 北海道友愛政経懇話会は、平成16年以降、安子さんと鳩山議員の実姉から、毎年各150万円の寄付を受けていたが、安子さんと実姉は、友愛政経懇話会などに対しても、それぞれ毎年各150万円の寄付をしており、16年分の寄付については、友愛政経懇話会及び北海道友愛政経懇話会とも収支報告書に記載していた。官報などの公表を受け、地元新聞の記者から「政党と政治資金団体以外の同一の者に対する個人献金の上限額を年間150万円と定めている政治資金規正法の趣旨に反するのではないか」などの指摘を受けた。

 そこで、勝場(啓二)被告は17年11月、鳩山議員の事務所として「このような疑念を招くことがないよう、適正な政治資金の取り扱いに取り組んでいきます」というコメントを地元新聞に出した。しかし、安子さんと実姉から受けていた各150万円の寄付を返還し、今後寄付を受けないことにすると、資金繰りが苦しくなると考え、Sに対し、寄付の返還や今後の辞退を指示しなかった。

 一方で、安子さんと実姉からの寄付を収支報告書に記載すれば、地元新聞から批判を受け、鳩山議員に政治的な悪影響がでかねないと判断し、18年から21年までの間、毎年2月下旬か3月上旬ごろ、Sに対し、同会の17年分以降の収支報告書に、各寄付を記載しないよう指示した。Sは指示を受けて、17年から20年までの間も、毎年、北海道政経懇話会が安子さんと実姉から各150万円の寄付を受けていたにもかかわらず、収支報告書に記載しなかった。

 北海道友愛政経懇話会では、寄付収入および政治資金パーティー収入だけでは支出をまかなえず、勝場被告から送金されてくる年間1億円弱の資金の中から不足分を補填(ほてん)しており、補填分については収支報告書に、友愛政経懇話会からの寄付収入として記載していた。

 しかし、それに伴い友愛政経懇話会の収支報告書に支出として記載する寄付金額が増加し、虚偽記入しなければならない額も手間も増えることから、勝場被告はできる限り同会から北海道友愛政経懇話会への寄付として記載する金額を低く抑えたいと考えた。

 勝場被告は、その分をパーティー収入水増しで対処することとして、平成19年から21年までの間、毎年2月下旬か3月上旬ごろに、Sに対し、18年ないし20年分の各収支報告書に、政治資金パーティー収入を1千万円程度水増しして、虚偽の記入をするよう指示した。

 Sは指示通り、北海道友愛政経懇話会の18年ないし20年の各収支報告書に、「特定パーティーの対価に係る収入の合計金額」を、1千万円程度水増しして虚偽記入した。

 Sは、安子さんと実姉からの各寄付を記載せず、政治資金パーティー収入の金額について虚偽記入した北海道友愛政経懇話会の収支報告書、17年から20年分を北海道選挙管理委員会に提出した。

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